25日はおさらい会だった。
「おさらい会」と冠したおさらい会はあと3回で終了する。
そのあとからは別の名前で、よりオープンな形で、一般の聴衆ともコミュニケーションを取れるような芸術の場所を作り上げていく。
さて、問題はバッハのシャコンヌだ。
今回演奏したわけだが、様々な意味で修行のような楽曲だと感じた。
考えてみれば15分間の無伴奏の楽曲というのはそうそう無い。
リュエフや水の影などもせいぜい11,2分くらいの楽曲だし、リュエフは楽章間が、
水の影はテンポそのもののゆっくりさも相まって体力自体が奪われることは少ないように思う。
しかしシャコンヌはどうだろう。15分間単一楽曲、厳密に楽譜を再現しようとすれば休みも無し。管楽器奏者にとってはかなり重くのしかかる事実である。
これを再現することは最低条件で、一番吹いていて大変なのは、15分間楽曲に呼吸を支配されている、という事実だと思う。
これに関しては通しをしている間に慣れていく部分も大いにあるのだが、それを抜きにしても人前で吹くことによるテンションの変化で呼吸が乱れたりする。
まあ未熟たるものでしか無いのだが、この一つ一つの壁を乗り越えようとするこのプロセスが、祈りのようでもあり修行のようでもあるな、と思ったのだった。
私調べによれば、この楽曲の存在のきっかけには、マリア・バルバラの存在があると推測している。
この楽曲は2声部の存在が不可欠で、その調和の意味を吟味して初めてこの楽曲の真髄を垣間見ることができるのではないかと考えている。
難しい楽曲だが、どうにか皆さんに楽しんでいただけるようより学びを深めていきたいと思う。
前の記事ーフーガの手帖1
次の記事ーバッハをさらって思う
コメントをお書きください