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サンカンのあの曲

先日はおさらい会だった。

その時に色々記事を書きたかったのだが色々考えたいことや迷いを感じ文をアウトプットする気分になれなかったので更新がこの日まで伸びてしまった。

 

サンカンのラメントとロンドを演奏した。

以前から憧れの曲、といった立ち位置にあるこの曲を演奏出来てとても嬉しかった。

 

さてその最近の悩みについてだが、ずばり自分の演奏活動や方針というものが必ずしも色んな人と思想が一致しきっているとは言えない、という点だ。

冬に向けて色々なコンサートを企画しようと思っても、またオンラインで色んな活動をしようと思っても、クラシック音楽の専門家の世界の中にこびり付いているClassicな考え方と、私自身が考える理想的なコンサートや活動の形の乖離に対して色々と思ってしまうのだ。

誰か他人に向けて文句を言いたいのではない。

ただ、ジレンマを感じているのだ。

そして自分の中の矛盾にも気づき始めている。

 

コンクールの存在、一般普及的目線から考える音楽活動、最先端芸術への理解、啓蒙の意義…色々あるのだが、情けない話、受け取り手が存在しなければ芸術家は本当に何も出来ないのではないか、と思ってしまう。

きっと聴いてくれる人はいる、という考え方を「仮想の聴衆者」という言葉で説明するのだが、あくまでそれは芸術家の希望的な考えであって根本的な解決には使えない。

 

そうなってきた時に活動できるか否かを決める要素は、仮想の聴衆者を信じられるか、という問題になってくるのだが、ここをやはり迷ってしまうということ、そして仮に私一人が新しい考えを持ったところで、(音楽の)社会の思考がアップデートしていかないと結局独りよがりになり死んでいくことになる。

何もかも含めて信じて尽くすしかないのだが、少し立ち止まっている日々だ。

 

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