COVID-19のおかげで仕事もうんと減り、家でただただ、自分のやりたい練習をぼんやりとする毎日。
やりたい練習っていうか、もはや吹きたいものを好きなだけ吹く、規律とメリハリの少ない生活というか。
我々音楽家はというと、なんていうんでしょうね。
ここ最近だとSNSに動画をアップしていいねを稼ぐ(悪口じゃないよ)人々も増えたりとか、Youtuber系の活動に手を伸ばしている人も増え、まあ要はネット上での芸術活動に手を出し始めてる人が増えてきた。
その流れの中で、配信者が本当にやりたいと思ってやっているのならいいのだけれども、ネット環境が苦手だったりして、「望んでいないけど仕方なく」みたいな姿勢でやってる人もいるんかなーとか思ったりもしてしまう。動画見てるとね。
かくいう自分は何をしてるかというと、特に「これをしています!」と大声で言えるような音楽活動は無く、(冒頭に戻るが)自分のやりたい練習をぼんやりとする毎日。である。
Twitterに時々、エチュードを練習している配信をしているが、この数日の経験からいくつか思ったことを書き残しておこうと思う。
まず、大前提としてエチュードの配信は需要がない。笑
し、SNS上でエチュードの配信など、自分の至らぬ点をさらけ出すようなもので、演奏家としての能力を疑われる可能性もある、と言うリスクもある。
そして、配信の弱点としては、用意された動画と言う媒体に対してクライマックスが作りにくいために聴衆を掴んでおくことが難しい。
で、ここからは予想。
・有名人の方が聴衆は多く付けられる(当然ちゃ当然)
・多分無名なうちは予告しても微妙なのかも(コンテンツがしっかりしてれば大丈夫かな?)
・YouTubeのプレミア公開なんかと上手く組み合わせて作って行ったらいいんじゃないかと思っている(でも手間がすごい…)
音楽家一般の人たちは何を思って動画配信してるんだろう?
収益化を目指したいのか?それとも自分の表現意欲の発散場所がネットに移っているだけなのか?
いや、なんでそんなことを疑問に思うかと言うと、じゃあ自分はそういう活動に力を入れたいかって言ったら、やっぱりどうしてもウンウンとはならないし、なんならすんごい惰性になりそうなんだよな、とも思う。
ちなみに個人的に動画配信に関する所感は以下の通り。
・動画の場合、自分の技術に折り合いを付けなければならない(と私が思い込んでいる)
・配信の場合、残さないことによって音楽の一回性を再現できる
・リモートアンサンブルはもはや、全くもって別の種類の音楽であって概念から変えたほうがいいと思う
サクソフォン奏者の松下洋さんが、リモートアンサンブルで、自分が指揮をしてそれに合わせてみんなで演奏すればいい、それでズレてしまうならズレても大丈夫な曲を作曲すればいい、なんていう風にツイートしていたけれど、それは確かにその通りだなと思う。そういう芸術だと言い切れるものなのだから。良いものになるかどうかはさておき。まあでも静的な楽曲で侘び寂びとか表現できるようなものを出来たらいいよなー。
COVID-19の自粛推奨によって音楽系のストリーミングサービスは利用率がぐんと上がったみたいで、その中でもクラシック音楽もやっぱり再生数が伸びているそうな。
でもねこれはおそらくBGM的な用法としての要素が大きいんだろうなとも思う。
触れてもらえる機会が増えたんなら、好きになってもらえるチャンスもあるからありがたいことではあるけれど。
ということで、かなりの散文となってしまった。
色々あるけれども、純粋に皆さん健康でいて頂きたいと思う。それだけだ。
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